Learn from Experience & Letter
経験者から学ぶ&交換留学派遣生からの便り

長谷川 稔

中国

魅惑の中国(1)

長谷川 稔さん

人文学部人文学科
留学期間:2015年3月~2015年7月
留学先:北京外国語大学

留学先大学について

北京外国語大学がある海淀地区は、世界遺産である頤和園や中国の二大学府である北京大、清華大がある非常に魅力的な地区です。北外の学生は中国で「外交官の卵」と呼ばれ、国内でその言語能力を高く評価されています。共に勉強していた中国人の友人はその能力が買われ共産党の外交官になることが決まった人でした。そして北外の一番の売りは学食です!注文を受けてから手早く作る中華料理は、どれも大変おいしく、昼食はいつも楽しく賑やかでした!

学習面について

北外の留学生向きの授業は、そのほとんどが中国語学の授業です。私のクラスは日韓と欧州7ヵ国で構成されていましたが、授業後など生活の多くを彼らと過ごしました。クラスは毎日楽しく、彼らとの日常会話も中国語なので語学力はかなり伸びましたが、後半はやや物足りなくなりました。しかし、半年間中国語に専念した甲斐あり、HSK6級とHSKK高級に受かることができました。また北外の先生方はたいへん親身になって面倒を見てくださいます。留学初頭に「留学生事務室」で事務手続きがありますが、そこの方たちは中国に来て間もない留学生に、大変流暢な中国語で(なぜか)怒りながらまくし立てられます。しかし、その時に頼りになるのがクラスの先生方です。事務関係のことから生活、学習面のほぼすべての面で様々な支援をしてくださいます。

普通に過ごしていると、中国人学生と関わる機会がないので、色々な集まりに顔を出してみてください。すぐに良い学習パートナーができるかと思います

生活について

ここに所属する学生はほぼ全員がキャンパス内の学生寮に入居します。生活用品、日用雑貨ほぼすべてがキャンパス内の売店で済みます。物価の面では、食べ物は約半額、その他の物も日本より安く済みます。中国留学で一番気になるのは大気汚染かと思いますが、夏は“いくぶん”ですが緩和されます。ただ中国を“深く”知りたいと思った際に、やはり悠久の歴史がある首都・北京に実際に住むということはとても魅力的なことかと思います。

留学で得たこと

留学で得たことは非常に多いですが、普遍的なことでは、「粘り強く交渉すること」だと思います。初日ホテルの確保が出来ず、警備員の方に頼み込んで教科書会社のソファで寝かしていただいたり、旅行先で帰る手段がなくなり、しょうがなく乗った白タクの車内で値踏みしたり、大学の事務手続き等でも根気よく交渉することが求められました。言語が達者になっても尚、悔しい思いをする時もありましたが、それでも気力・体力はこの半年で非常についたと思います。

後輩へのアドバイス、信州大学へのメッセージ等

半年間で、どれだけ語学力が伸びるかに疑問がある方もいるかと思いますが、目の前の景色、刊行物、街中の人の会話など、すべての言語が中国語に変わると、かなり劇的に語学力は上がります。またいろいろ手を出さずに愚直に中国語だけに取り組んだということも、これにはあったかと思います。純粋に語学力を高めたい、そして万里の長城や故宮などの中国五千年の歴史に触れてみたいという方は、北外はおすすめです(^^)

最後になりますが、今回の留学に際して、「信州知の森基金」様から奨学金を頂きました。おかげさまで勉学に集中できた留学生活となりました。寄付していただいた皆様方にこの場で感謝を申し上げます。留学費は多くの留学を志す学生にとって大きな懸案事項の一つでありますので、次に留学を志す後輩の為に、引き続きのご支援を願いたく存じます